林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』



林田力『東急不動産だまし売り裁判』の悲しみ


林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』はマンションだまし売り被害者の悲しみ、苦しみ、焦燥が手に取るように理解できる書籍です。傷口が中々癒されないように、一生に一度の買い物のだまし売り被害も簡単には癒されません。東急リバブル・東急不動産の悪質さを追及する主張は爽やかで溌剌として光り輝き、魅惑的な生命力がみなぎっています。99パーセントの一人として、1パーセントの側である大企業に向けられた林田力の闘いに共感します。
東急リバブル・東急不動産は最初から最後まで(from soup to nuts)不誠実でした。東急不動産住宅事業本部の課長が「裁判所でも都庁でも、どこでも好きなところに行ってください」と言い放ったというエピソードに悪質さが現れています。これによって東急不動産は自社の悪質さを法廷で公開していいと腹をくくったことになります。
しかし、残念なことに連中は自分達が間抜けとは考えていません。この期に及んでもマンションだまし売りが正当であると盲信しています。だからこそ東急不動産だまし売り事件は喜劇的なまでに深刻です。東急不動産の相手の言葉を額面通りに受け止めて提訴した林田力の対応は正当です。
東急リバブル・東急不動産には「ふざけるな」としか言いようがありません。他にも被害者がおり、もはや犯罪に近いと思います。東急リバブル・東急不動産もマンションだまし売り被害者と同じような苦労を味わってほしいものです。それができないのであれば、この問題にはとやかく言うなということで、消費者は突き放して消費者の権利を主張すべきです。
『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』における林田力の生き方は一貫しており、ブレがありません。書いていることも行動も筋が通っています。林田力の直言は汚れた心を洗う聖水です。野辺に咲く花のように諦めずに強い信念をもって真実を発言しています。
そして徹底して悪徳不動産業者に虐げられた側に立っています。それは二子玉川ライズ反対運動のようなマンション建設反対運動においても変わりません。読者の生き方も問われます。このように市民は生きるべきということを突き付けます。
新築マンションだまし売りのようなトラブルの原因や対策は、関係者限りで封印されてしまうことが多いです。人の値打ちは財産や家柄ではなく、その人間がどのように生きようとしているのか、その意思があるかないかによります。人は何を守るかによって、どのような人間であるかが決まります。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』を刊行した林田力に敬意を表します。

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